介護士の離職率を下げるためにするべき3つの対策【問題点を炙り出せ】

今まで介護士の離職率を下げるためには、
職員の待遇を良くすることと、
職場の問題を解決することで環境を良くすることが大切だと書いてきましたが、
本当にそれで離職率が下がるのか疑問に思った人はいるかと思います。

離職する人は様々な事情からするのであって、
職場環境を改善した所で離職率が下がる保証はないと否定したい気持ちはわかります。

ですが、
今まで離職した人がなぜ離職に至ったのか分析しましたか?

給料だけが理由でしたか?

給料に関しては会社の運営方針にも関わるために、
職員の待遇を良くすると一言でいっても、
なかなか改善には限界があるかと思います。

ですが給料以外が原因で退職される方も一定数います。

職場環境が悪くなり、
人間関係が悪化したことで、
どうしてこんな所で働いているのだろうと疑問に思うようになり、
人間関係が悪い上に給料も低い所で働いていくわけにはいかないと思って、
転職してしまう例はあるはずです。

給料が低いのは理由の一つに過ぎません。

職場環境は問題ないけれど、
給料が低いから転職したいという人がいる一方で、
職場環境で問題があることがきっかけであるならば、
職場環境を改善することは離職率を下げるために一番に取り組まなくてはいけないことと言えるでしょう。

これから離職率が下がったKさんの事例をお伝えします。

リンク先の記事から内容を再構成していますのでご了承ください。

https://www.kaigo-kyuujin.com/oyakudachi/oubo/36452/
介護職の離職率が30%から7%へ減!本部にも評価され…転職理由Kさん3

①副リーダーを任されたKさん
②リーダーとなり、職員のマンパワーに配慮した無理のない勤務を目指したKさん
③副ホーム長として全体を把握できるようになったKさん
④ホーム長として人事評価を変えたKさん
⑤問題を明確にしよう

①副リーダーを任されたKさん

130床の大型施設でオープニングスタッフとして副リーダーを任されたKさん。

何もかもが一からのスタートでしたが、
そこでリーダーのやり方に疑問を持つようになりました。

それは現場のリーダーがとことん利用者さん本位をかかげて、
「週2回の洗濯を毎日にしよう」
「お風呂は常に1対1対応にしよう」
と業務の負担を職員にさせていったことでした。

利用者本位という理念自体は問題ありませんが、
人数が少なかった時は対応できても、
新しい利用者さんが入居して利用者さんが増えてくると、
できることには限度が出てきます。

今までと同じような手厚い援助をしていたら、
どんどん手が回らなくなってしまいます。

結果、
利用者さんとの接する時間が減り、
業務ばかりが多くなってしまって職員は疲弊していきました。

洗濯の回数を増やせば水道代などコストもかさみますが、
当時のリーダーに相談しても理念を重視して取り合ってくれません。

やる気のある職員は理想と現実のギャップに耐えられなくなり、
職場を辞めてしまいます。

リーダーへの不満は副ホーム長であるKさんに集中し、
Kさんは板挟みとなって苦しんだといいます。

②リーダーとなり、職員のマンパワーに配慮した無理のない勤務を目指したKさん

それがリーダーが異動して、
Kさんがリーダーとなったことで業務改善に乗り出すことができるようになりました。

コスト管理を徹底させて、
職員のマンパワーに配慮した無理のない勤務を目指したことで余裕が生まれて、
小さな事故や間違いも減っていきました。

以前は誤薬もありましたが、
毎日薬の担当を決めて、
その人しか薬を触らないようにしたことで、
事故は劇的に減っていきました。

③副ホーム長として全体を把握できるようになったKさん

改善を続けていくうちにホーム長が異動して、
副ホーム長がホーム長となった現場で、
Kさんが副ホーム長として昇進しました。

Kさんの実際の仕事は生活相談員で、
入居したいという方との面談や、
電球が切れた、
設備が壊れた、
このユニットの利用者さんのメンバー構成が他ユニットと比べてバランスが悪い、
厨房とユニットの職員同士が対立しているなど、
これまでの現場と違ってホーム全体を見渡せたことが、
貴重な経験となったそうです。

とはいえ問題は残っています。

過酷な業務が続いていて職員がすぐに辞めてしまうため、
その穴をカバーするために残った職員が残業をせざるを得なくなる。

すると職員が心身ともに疲れ果てて辞めてしまう。

その悪循環が続いて、
当時の離職率は30%になっていました。

④ホーム長として人事評価を変えたKさん

そんな中、
ホーム長が辞職したことで、
Kさんがホーム長に任命されました。

引き継ぎ、必要な資格の取得など目の回る忙しさの中で、
高すぎる離職率を何とかしようと、
ホーム長になってからは人事改革を行うことにしました。

これまでは経験や技術のある人をリーダーとしてきましたが、
Kさんはやる気のある子をリーダーにしていくことにしました。

今までやる気があって、
理想に燃えていても理念と現実のギャップに愕然として、
この現場を辞めてしまう人がたくさんいたのを身に染みて知っていたKさんは、
「頑張っている人がバカをみる悪循環を変えたかった」
だから、
知識や経験以外の評価軸を示すことにしました。

難しい技術面などを評価基準にするのではなく、
誰でもできることを基準にしました。

  1. 明るく元気に挨拶する
  2. 無断欠勤、無断遅刻をしない
  3. 前向きな言葉を意識的に使う

この3つができていなければ給料を下げるし、
できていれば給料を上げるとしました。

そうしたらどんどん雰囲気が良くなっていきました。

辞めた子も戻って来てくれて、
気づいたら離職率が7%にまで下がり、
本社が認定する「代表ホーム」のナンバー1に選ばれました。

引用、再構成はここまでです。
https://www.kaigo-kyuujin.com/oyakudachi/oubo/36452/
介護職の離職率が30%から7%へ減!本部にも評価され…転職理由Kさん3

⑤問題を明確にしよう

Kさんの事例からできることもあれば、
すぐには難しいと思えることなどあったかと思います。

特に最後の人事制度を変えようという試みは、
普通の現場ではなかなかできないのではないでしょうか。

知識や経験がある人が現場を回していることが多いため、
そのベテランさんからの不満が溜まってしまっては、
一斉に辞められてしまうリスクもあったのですから。

しかしKさんは離職率の高さを何とかしようとして、
意欲のある人が十分に評価されていないことが課題だと問題提議しました。

言い換えると、
ベテランがあぐらをかいて職場の人間関係を悪化させたままにしていたとも言えます。

職場でもともといたリーダーさんが理念ばかり掲げて現実を見ていなかったが故に、
仕事量ばかり増えていたのを効率化していったKさん。

副ホーム長として全体を把握できるようになり、
それがホーム長で人事改革をする際の重要な経験となった。

つまり、
職場環境を良くするためには人間関係を円滑にすることが必須なのだと、
この事例は教えてくれます。

現場で何が問題なのか、
職員が何に困っているか、
そしてなぜ辞めていってしまうのか。

これらを徹底的に考えて、
どうすれば人間関係をよくできるかを考えていくことが大切です。

先輩だから偉いとか、
この現場で長く働いているからといった傲慢な姿勢でいるのではなく、
新しい職員と一緒に現場を作っていこうという柔軟な姿勢を先輩職員は持っているでしょうか。

どうせすぐに辞めてしまうのだから、
新人を適当に扱うのは仕方がないと諦めてはいませんか?

先輩が余裕を持っていなければ、
後輩は先輩に指示を貰う事もできなくなり委縮してしまいます。

余裕を作るためにどうすればいいかを真剣に考えましょう。

考えようとしない事がそもそもの原因だと言えるかもしれません。

一緒に現場を作っていくチームとして、
問題点を明確にしたうえで改善していきましょう。

問題を明確にして、
皆で共有することで問題解決のアイデアが生まれやすくなります。

不満を愚痴にするだけではなく、
どうすればいいかを色々な人に聞くなどして解決策を考えていきましょう。

理想的な職場に近づけるために、
今働いているメンバーは大切な仲間になってくれるはずです。

頑張りましょう(^^)/